遺伝性ヘモクロマトーシスの変異を有するものは有意に大腸がんのリスクが高い、という報告がJournal
of the National Cancer Institute 1月15日号に掲載された。研究者らは大腸がんを有する、または有しない成人1,300人を評価した。DNAは2つの主な変異に関して解析された。さまざまな因子について調整した後、いずれかの変異が認められた者においては変異が見られないものと比較し大腸がんの発症する確率が40%高かった。筆者らは、がんのリスクとなる遺伝子マーカーを同定することにより、ハイリスクの人々を適切に監視できる可能性が高まる、と述べている。
イマチニブは新たに慢性骨髄性白血病の慢性期と診断された患者に対しインターフェロンαおよびシタラビンの併用よりも有効である、という報告がAmerican
Society of Hematology年次学会で報告された。IRIS (International Randomized
Interferon versus STI571)スタディの対象患者1,106人はイマチニブ内服またはインターフェロンαおよびシタラビン注入療法群に無作為に割り付けられた。最後の患者群がphase
III臨床試験に登録された18ヵ月後に解析された結果によると、イマチニブは血液学的完全寛解(97%対69%)、細胞遺伝学的効果(87%対35%)、細胞遺伝学的完全寛解(76%対14%)無増悪生存期間(92%対73%)などの臨床結果を改善した。
進行非小細胞肺がんに対するビノレルビンとゲムシタビン併用療法は、有効かつ忍容性に優れカルボプラチンとパクリタキセルを用いた従来の標準的な治療法の代替療法となりうる、とChemotherapy
Foundation Symposium on Innovative Therapy for Tomorrowにおいて発表された。研究者らはstage
IIIBまたはIV期の患者164人をカルボプラチンおよびパクリタキセル併用群またはビノレルビン・ゲムシタビン併用療法群に無作為に割り付けた。両群とも最高で6周期の治療を行った。病期の平均進行時間または全体の生存率に両群間の統計学な有意差はなく、効果は同程度と考えられた。しかし、血液学的または非血液学的毒性はビノレルビン・ゲムシタビン併用療法群において少ないようであった。この新たな薬物併用療法はプラチナ製剤に耐えられない患者において特に有効である可能性がある。