新たな検査法により、救急部でのうっ血性心不全の早急で正確な診断ができる可能性がある[2002-07-30]
New test may allow quick and correct emergency-room diagnosis of congestive heart failure
アスピリンとクマジンを併用することにより、血栓溶解療法後の冠動脈開存率がアスピリンのみの内服よりも向上する、という報告がCirculationオンライン速報 7月16日号に掲載された。オランダのFreek W.A. Verheugt博士らは心筋梗塞に対する血栓溶解療法でTIMI IIIの血流を得られた患者251人を評価した。123人の患者はアスピリンおよびクマジンを内服し、他の128人はアスピリンのみを内服した。再閉塞は二剤併用群の15%に認められたが、アスピリン単独群ではその率は28%であった。再発や合併症の認められない確率および再梗塞の発症率に関しては、二剤併用群において有意に良好であった。出血の合併率は両者間に差は認められなかった。博士らは、さらに大規模な研究や他の抗凝固療法に関する研究を行うことによりその効果と安全性が確立されるであろう、と述べている。
アスピリンとクマジンを併用することにより、血栓溶解療法後の冠動脈開存率がアスピリンのみの内服よりも向上する[2002-07-30]
Combined aspirin and coumarin more effective than aspirin in maintaining coronary artery patency after thrombolytic therapy
アスピリンとクマジンを併用することにより、血栓溶解療法後の冠動脈開存率がアスピリンのみの内服よりも向上する、という報告がCirculationオンライン速報 7月16日号に掲載された。オランダのFreek W.A. Verheugt博士らは心筋梗塞に対する血栓溶解療法でTIMI IIIの血流を得られた患者251人を評価した。123人の患者はアスピリンおよびクマジンを内服し、他の128人はアスピリンのみを内服した。再閉塞は二剤併用群の15%に認められたが、アスピリン単独群ではその率は28%であった。再発や合併症の認められない確率および再梗塞の発症率に関しては、二剤併用群において有意に良好であった。出血の合併率は両者間に差は認められなかった。博士らは、さらに大規模な研究や他の抗凝固療法に関する研究を行うことによりその効果と安全性が確立されるであろう、と述べている。
高血圧を有するやせた高齢患者は、体重の重い患者と比較し予後が不良である[2002-07-23]
Elderly, thin patients with hypertension may have poorer prognosis than some heavier patients
高血圧を有するやせた男性患者においては、体重を少々増加させることで予後を改善できる可能性がある、という報告がAmerican Journal of Hypertension 6月号に掲載された。ある後ろ向き研究において、Michael A. Weber博士らは収縮期高血圧を有する高齢患者1,192人のデータを検討した。85歳以上の123人を除いては、どの年齢層においても体重過剰な者が大半を占めていた。博士らは脈圧によって予後が予測でき、また特に最高齢患者群ではやや体重が多い者において脈圧が低めであることを見出した。筆者らは、さらに幅広い範囲のBMS(body mass index)の高齢患者集団における前向き試験が必要であると主張している。
ある研究結果によると、魚類の多い食事の方がおもに野菜を多く摂る食事よりもレプチンのレベルを下げることを示唆している。[2002-07-23]
Study suggests that a fish-rich diet correlates with a lower level of leptin than a primarily vegetarian diet
アフリカの部族の近辺からのデータによると、魚類に富む食事は菜食よりもレプチンレベルを下げる、という報告がCirculation 7月2日号に掲載された。Virend K. Somers博士らは、魚類をおもに摂取する者279人と菜食主義者329人を研究し、BMS (平均 20)および1日の摂取カロリー(魚類摂取群平均 2196、菜食主義者平均 2109)を評価した。魚類摂取群の平均レプチンレベルは男性2.5ng/mL、女性5.0ng/mLであったが、菜食主義者においてはそれぞれ11.2ng/mL、11.8ng/mLであった。この相関の意義については評価されていないが、博士らは魚類を多く摂取することを薦めると同時に、食事、レプチンそして健康に関するさらなる研究を奨励している。
僧帽弁閉鎖不全と心房細動の合併は僧帽弁置換術の緊急性を増加させる[2002-07-16]
Association of mitral regurgitation and atrial fibrillation may increase urgency of valve replacement
僧帽弁閉鎖不全を有する患者は心房細動を発症する確率が高く、そのような患者には弁置換術を積極的に考慮するべきである、という報告がthe Journal of the American College of Cardiology 7月号に掲載された。ベースラインでは洞調律の弁膜症患者449人を10年間追跡したところ、そのうちの約半数に心房細動が発症した。心房細動を発症した患者は心不全や心臓死のリスクが増加した。Maurice Sarano博士らは高齢および左心房のサイズが大きいことが心房細動発症の予測因子と述べている。
心房細動の再発予防にはアミオダロンとイルベサルタンの併用がアミオダロン単独投与よりも有効である[2002-07-16]
Amiodarone and irbesartan more effective than amiodarone alone in preventing recurrence of atrial fibrillation
予防、生活習慣の改善、および治療のゴールに焦点を当てることが高血圧のコントロールに成功するための基本である、という論文がHypertension 5月17日号に掲載された。Daniel W. Jones博士らは、米国においてはますます多くの患者が高血圧と診断され治療を受けている傾向にあるが、心血管疾患の発症を減少させるためには、血圧をゴールのレベル(全体で140/90 mmHg 未満、糖尿病患者では130/85未満)まで低下させるさらなる努力が必要である、と述べている。高血圧を有している米国人のうち31%以上が、自分は高血圧を有していると気付いていないと思われ、さらに高血圧患者の26.2%は、内服はしているが血圧コントロールがなされていない。
痛風の治療薬アロプリノールは心不全患者の血管拡張能を改善しうる[2002-07-09]
The gout medication allopurinol can improve vascular dilation in patients with heart failure
アロプリノールは心不全患者の血管機能を改善するという報告が、Circulation オンライン速報6月18日号に掲載された。Allan D. Struthers博士らは軽度から中等度の心不全を有する患者11人をアロプリノール群またはプラセボ群に無作為に割り付け1ヵ月間投与し、その後アセチルコリン投与により血管の拡張を計測した。次にアロプリノールとプラセボを交代させて投与し、同様の検査を再び施行した(cross-over試験)。アロプリノールは前腕の平均血流を約50%増加させた。そのメカニズムが活性酸素の産生を抑制することによるものなのか、それとも、たとえ血中尿酸値が正常範囲内であってもそれを低下させることによるものなのかは、大規模研究を行うことにより解明されるかもしれない。
初回冠動脈形成術後にフルバスタチンを内服することにより、血中コレステロール値に関わらず予後が改善する[2002-07-09]
Postoperative treatment with fluvastatin improves outcome after a first angioplasty regardless of cholesterol level
初回冠動脈形成術後にフルバスタチンの内服を開始することにより、術後の心疾患イベントが22%減少したという報告がJournal of the American Medical Association 6月26日号に掲載された。この国際的規模の研究では1,600人以上の患者を退院前にフルバスタチンまたはプラセボ群に無作為に割り付けた。4年間の追跡調査の結果、糖尿病または多枝病変を有する患者においてリスク軽減の度合いがより高いことがわかった(糖尿病患者で47%、多枝病変患者で34%のリスク軽減率)。血中コレステロール値が正常であっても高値であってもリスク軽減のレベルは同様であった。従って、Patrick Serruys博士らは冠動脈形成術後患者におけるスタチン系薬剤療法は、単にコレステロール値よりも患者のリスク全体を考慮することが基本であると述べている。
高血圧を治療することにより心機能の改善が期待できる [2002-07-02]
Treatment of hypertension can lead to improved cardiac function
高血圧の治療に成功すると心機能が有意に改善する、という報告がCirculationオンライン速報 6月18日号に掲載された。研究者らは3年間にわたる高血圧の大規模スタディ(LIFE study)でロサルタンまたはアテノロールに無作為に割り付けられた患者647例を追跡調査した。その結果、平均血圧が174/95から147/82 mmHg に低下したのに加え、左室心筋重量は234から194gに低下し、左室収縮能は予測値の97%から105%に上昇した。筆者らは、血圧降下による直接的な効果から期待される以上の心機能の改善が認められたことから、血圧コントロールを継続することにより利益が得られることが強調される、と述べている。
Amplatzer閉鎖装置を使用することにより小児および成人の心中隔欠損症を非手術的に閉鎖することが可能である [2002-07-02]
Amplatzer closure devices allow nonsurgical closure of cardiac septal defects in children and adults.
最近FDAがAmplatzer閉鎖装置を承認したことを受けて、小児および成人の心中隔欠損症の治療に同装置を使用する例が増加している。この高度な技術を活かしたチタン製品は、その効果と安全性をヨーロッパで確立され、先天性心奇形の治療に使用されている。この装置の植え込みはカテーテル室で行われ、多くは局所麻酔のみで施行される。かつては開心術を行い、何時間もかけて行われていた修復術がいまや約1時間で終了し、1日の入院で済むのである。
 
 

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