◆脳神経障害は長期潜伏期間後に発現する可能性がある
頭頸部がん既往者は治療後10年も経過した後に放射線誘発性脳神経障害を経験する可能性がある
放射線誘発性脳神経障害は頭頸部がん治療から最長10年後に発現した [2019-10-01]
Radiation-induced cranial neuropathy occurred up to 10 years after head and neck cancer treatment
頭頸部がん既往者は治療後10年も経過した後に放射線誘発性脳神経障害を経験する可能性がある、と Oral Oncology に掲載された。調査された患者112人中、14% が少なくとも1つの脳神経障害を発現した。脳神経障害発現までの期間中央値は7年以上であり、一部の患者は10年以上後に脳神経障害を発現した。これらの障害は、画像または生検で器質的あるいは悪性疾患が原因であることが示されない場合、放射線誘発性が原因と考えられた。筆者らは、これらの患者は生涯にわたりフォローされるべきである、と述べている。
がん既往者に対する簡単な不眠治療
授業形式の基本的な睡眠教育によりがん既往者の慢性不眠症を治療することができる [2019-10-01]
Chronic insomnia can be cured in cancer survivors with a basic sleep education class

がん既往者に対する睡眠教育プログラムの1回の講義で多くの参加者の不眠症を治療することができる、と Cancer オンライン版に掲載された。この結果は、中等度から重度の不眠症を有するがん既往者51人が参加した試験に基づいている。1回の睡眠教育プログラムに参加した後、41% の参加者が不眠症の治療に成功したと認識した。依然として不眠症の者のうち、14人は次の段階のプログラムに参加した。このプログラムは、研究者らがその有効性を過去に示した、不眠に対する認知行動療法を用いた3部から成っていた。このグループのうち、71% がこのプログラム終了後に不眠症が解決した。

低脂肪量の心血管保護作用
BMIではなく脂肪量指標(FMI)は糖尿病患者の心血管イベントと関連がある [2019-10-01]
Fat mass index, not BMI, associated with cardiovascular events in people with diabetes

糖尿病患者において、ボディマスインデックス(BMI)ではなく脂肪量指標(FMI)が心血管イベントの高リスクと関連がある、と Canadian Medical Association Journal に掲載された。研究者らはACCORD研究(米国のスタディ、平均年齢約63歳、男性62%)の10,251人のデータを解析した。その結果、脂肪量の多い2型糖尿病患者は、脂肪量の少ない患者に比べ、主要心血管イベントのリスクが高かった。過去の研究結果とは対照的に、除脂肪体重の保護的役割は、今回の研究対象の2型糖尿病患者においては認められなかった。

妊娠中の高血圧は後の心疾患リスクを上昇させる
妊娠高血圧は後の心血管疾患リスクを上昇させる [2019-10-01]
Pregnancy hypertension increases women's risk of cardiovascular disease later in life

Circulation に掲載された研究の結果、妊娠中に高血圧を伴った女性は後に心血管疾患を発症するリスクが高いことが示された。妊娠を完了した女性190万人近くの電子カルテをレビューした結果、妊娠高血圧腎症または他のタイプの妊娠高血圧を伴う妊娠を1回以上経験した女性は脳卒中、心筋梗塞、心不全、または類似のイベントを呈する確率が高かった。妊娠高血圧を呈した女性は、妊娠高血圧を呈さなかった女性に比べ、心血管死数が倍であった。これらの女性はまた、妊娠高血圧を有さなかった女性に比べ慢性高血圧の発症が4.5倍速かった。

就学児の相対年齢がうつ病の診断に影響を及ぼす
最年少就学児はメンタルヘルスの問題のリスクが高い可能性がある [2019-10-01]
Youngest children in school year could be at higher risk of mental health problems

最年少就学児は最年長就学児に比べうつ病リスクが30% 高い、と JAMA Pediatrics に掲載された。研究結果に基づくと、最高16歳までの就学期間において、四分位で最も若年の小児は最も高齢の小児に比べ、500人以上多くうつ病と診断されるであろうと予測された(2,200人対1,700人)。この結果はまた、四分位で最も若年の小児は注意欠如・多動症(4,700人対3,500人)、および学習障害(2,100人対1,600人)と診断されるリスクも同様に多い、との過去の研究結果に類似する。

歩行パターンは特定の認知症の型を同定する
特有の歩行パターンがアルツハイマー病とレビー小体型認知症のわずかな違いの合図である [2019-10-01]
Unique gait patterns signal subtle differences between Alzheimer's disease and Lewy body dementia

アルツハイマー病またはレビー小体型認知症の患者が特有の歩行パターンを有し、これが2つの疾患のわずかな違いの合図であることが初めて明らかにされた。Journal of the Alzheimer's Association に掲載されたこの研究は、レビー小体型認知症患者はアルツハイマー病患者に比べ、歩幅や一歩ごとの時間がまちまちであり、動くときに非対称であることが示された。これは、歩行を認知症の様々なサブタイプの臨床的バイオマーカーとして確立するための初めての重要な一歩であり、患者の治療計画の改善に結びつく可能性がある。

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