◆食道がん患者においてはリンパ節により生存率を予測できる
Annals of Surgery に掲載されたスタディにおいて、食道がん患者でしばしば治療効果の評価に用いられる原発巣に比べ、術前補助化学療法(NACT)に対するリンパ節の治療効果の方が、再発や生存率の予測により有効であることが示された。
食道がんにおいてリンパ節は原発巣よりも再発や生存率の予測に役立つ可能性がある [2019-08-06]
Lymph nodes may be more useful than primary tumors for predicting recurrence and survival in esophageal cancer
Annals of Surgery に掲載されたスタディにおいて、食道がん患者でしばしば治療効果の評価に用いられる原発巣に比べ、術前補助化学療法(NACT)に対するリンパ節の治療効果の方が、再発や生存率の予測により有効であることが示された。NACT 前後に実施されたCT スキャンの結果、食道がん患者において原発巣と転移リンパ節の治療効果には大きな不一致が示された。リンパ節の治療効果は患者の正確な予後予測を容易にした。この結果は治療戦略の最適化に貢献できるであろう、と筆者らは示唆している。
AIはデジタル乳房トモシンセシスの有効性および精度を改善する
人工知能は乳がんスクリーニングの精度を改善し読影時間を短縮する [2019-08-06]
Artificial intelligence associated with improved accuracy and shorter reading times for breast cancer screening

人工知能(AI)はデジタル乳房トモシンセシス(DBT)の有効性および精度を改善するのに役立つ、とRadiology: Artificial Intelligence に掲載された。全体的に、AI を用いながらDBT 症例を読影することにより、AI を用いない場合に比べ、読影の感度は8% 上昇し、再検査率は7% 低下、読影時間は半減した。さらに、放射線科医の総合パフォーマンスをよりよく表すために、感度および特異度を組み合わせ1つの基準としたグラフ化変数であるROC 曲線下面積(AUC)においても、改善が認められた。放射線科医のパフォーマンス(平均AUC)は、AI を用いない場合の0.795 からAI を用いた場合の0.852 まで上昇した。

橈骨動脈脈波はしばしば見逃される循環の変化を明らかにする (American Heart Association's Basic Cardiovascular Sciences 2019 Scientific Sessions, Abstract 175, Poster Session 1)
閉経期女性の橈骨動脈脈波は血圧では明らかにされない循環器系の変化を検出する [2019-08-06]
A menopausal woman's radial pulse wave detects circulatory system changes that aren't evident with blood pressure

閉経期女性の橈骨動脈脈波を測定することは、閉経期女性の心血管疾患リスクの増加を説明するのに標準的な血圧測定よりも役立つ、とAmerican Heart Association's Basic Cardiovascular Sciences 2019 Scientific Sessions で発表された。研究者らは、橈骨動脈脈波の情報が収縮期および拡張期血圧では分からない、閉経期の変化を反映することを明らかにした。特に、第1および第3高調波−C1 およびC3−が影響を受けた。C1 は心筋梗塞および心不全に関連がある。橈骨動脈脈波におけるC1 およびC3 高調波は、閉経期におけるホルモン変化も明らかにし、これが動脈硬化の進行を示す可能性がある。

新たなMR技術は造影剤を用いることなく狭窄を同定する
新たな画像法はガドリニウム造影剤静注を行うことなく冠動脈疾患を同定する [2019-08-06]
Novel imaging approach identifies coronary artery disease without gadolinium contrast injection

薬剤や造影剤を投与することなく、15分以内の短時間検査で冠動脈疾患(CAD)患者を同定することができる、新たな画像検査法が開発された。この概念実証研究は、組織の磁気特性を測定することにより、運動後の心筋内血流変化を同定する定量的心臓MR検査法を実証した。この技術は、CAD が疑われる患者において、ガドリニウム造影剤使用または薬物負荷によることなく、血流が減少した冠動脈狭窄を評価することができる可能性がある。この技術はJournal of the American College of Cardiology: Cardiovascular Imaging において述べられている。

ADHDを有するアスリートは脳震盪からの回復に時間がかかる可能性がある
ADHDを有するアスリートは脳震盪後の症状が多くみられ回復に時間がかかる [2019-08-06]
Athletes with ADHD have increased symptoms and longer recovery time following a concussion

大学生アスリートにおいて、注意欠如・多動症(ADHD)を有することは脳震盪後の症状が重度であり回復時間が長いことと関連がある可能性がある、との予備研究の結果がAmerican Academy of Neurology Sports Concussion Conference で発表された。ADHD を有する全てのアスリートは、コントロールアスリートに比べ、言語記憶の低下が大きく、脳震盪1-2日後の症状が重度であった。精神刺激薬を内服しているADHD のアスリートは症状が平均12日持続したのに対し、内服していないADHD のアスリートは10日間であり、コントロール群は4日間であった。

60代における過剰体重は数年後の脳の加齢と関連がある
60代にBMIが大きいことはその後の大脳皮質の菲薄化と関連がある [2019-08-06]
A higher BMI in your 60s linked with thinning in the cortex of the brain later in life

60代に腹囲が大きくボディマスインデックス(BMI)が大きいことは、その後の脳老化の顕著な徴候である、とNeurology® オンライン版に掲載された。腹囲が大きくBMI が大きい人は、大脳皮質領域が菲薄化する確率が高い。過剰体重の人々において、BMI が1単位増加する毎に大脳皮質が0.098mm 薄く、肥満者においては0.207mm 薄かった。これらの相関は特に、65歳未満の人々において強く認められた。大脳皮質が薄いことは、アルツハイマー病リスク上昇と関連していることが知られている。

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