ほとんどの固形がんの治療は稀な血液がんのリスクを上昇させる
JAMA Oncology に掲載されたスタディの結果、ほとんどの固形がんに対し化学療法で治療された患者は治療に関連した骨髄異形成症候群/急性骨髄性白血病のリスクが上昇することが示された。
ほとんどの固形がんに対する化学療法後は治療に関連した白血病のリスクが上昇する[2019-01-08]
Elevated risk of therapy-related leukemia after chemotherapy for most solid tumors
JAMA Oncology に掲載されたスタディの結果、2000〜2014年に化学療法で治療されたほとんどの固形がん患者は、治療に関連した骨髄異形成症候群/急性骨髄性白血病(tMDS/AML)のリスクが上昇することが示された。研究者らは、固形がんと診断され初回化学療法を受け、診断後1年以上生存した20〜84歳の患者700,000人超のSEERレジストリのデータを解析した。tMDS/AMLのリスクを原発がんのタイプで解析したところ、調査された23の固形がんのうち22のがんにおいてリスクが1.5倍から10倍超高いことが明らかにされた。例外は結腸がん患者であった。
動脈血栓塞栓イベントはしばしばがんの診断に先行する
がんと診断される数か月前に心筋梗塞や脳卒中のリスクが上昇する [2019-01-08]
Increased risk of myocardial infarction and stroke in months leading up to a cancer diagnosis

高齢がん患者は、がんを有さない同年代の人々の同期間と比べ、がんと診断される数か月前に心筋梗塞または虚血性脳卒中を発症する確率が高い、とBlood オンライン版に掲載された。概して、がんと診断される前年に血栓塞栓症を発症するリスクは70% 上昇した。このリスクは、がんと診断される前の月に最も高かった。進行がんに加え、肺および結腸がんが血栓塞栓症イベントリスク上昇と最も関連するようであった。

ディープラーニングを用いた脳内出血の診断の補助
人工知能システムは脳内出血の診断および分類を学習する [2019-01-08]
Artificial intelligence system learns to diagnose and classify intracranial hemorrhage

人工知能を用いて脳内出血を迅速に診断および分類し、比較的少ない画像データセットからその判断の基礎を提供するシステムが開発された。このモデルシステムは、CTスキャン画像上の脳内出血の診断および分類において、検査時に放射線科医が読影した結果と同程度に正確であった。非専門家の読影よりも優れていた。このようなシステムは、正確な治療のための迅速な使用を可能とし、生命を脅かす可能性のある脳卒中の症状を有する患者を評価する救急治療部においては、不可欠なものとなり得る。この論文はNature Biomedical Engineering に掲載された。

出産は心血管疾患リスク上昇と関連する
出産は将来の心疾患および脳卒中リスクを14% 上昇させる [2019-01-08]
Giving birth associated with 14% higher risk of future heart disease and stroke

出産することは子供をもたない場合に比べ、将来の心疾患および脳卒中リスクを14% 上昇させる、とEuropean Journal of Preventive Cardiology に掲載された。BMI、糖尿病、高血圧、喫煙、および収入レベルに関係なく、出産1回ごとに心血管疾患発症率が4% 上昇した。筆者らは、妊娠が体内の炎症、腹部、血中および動脈内の脂肪蓄積に繋がる可能性がある、と推測している。これらの変化は心血管系に永続的な影響を及ぼし、後の心臓および脳卒中のリスクを上昇させる可能性がある。

早期アルツハイマー病における新たな脳の変化が発見された
早期アルツハイマー病に関連する脳細胞内の機能的な変化が発見された [2019-01-08]
New functional changes in brain cells found related to early Alzheimer's disease

あるタイプの脳細胞の機能的変化と、アルツハイマー病早期段階に発現するアルツハイマー病関連リン酸化タウタンパク質蓄積との関連が示された。研究者らは、マルチオミクスアプローチを用いてRNA、タンパク質、およびリン酸化レベルを判定し、それらに対しさらにニューロバイオインフォマティックス解析を行った。また、選択された遺伝子群の発現変化を観察するだけで、患者を異なる病期に分類するために機械学習を用いることができることも示した。脳組織検体に関するフィンランドバイオバンクから得られたデータを利用したこの結果は、Neurobiology of Disease に掲載された。

新たな検査によりアルツハイマー病およびCTEに関連する蛋白が検出される
新たな検査はアルツハイマー病およびCTEに対する早期診断とよりよい治療を導く可能性がある [2019-01-08]
New test could lead to early diagnosis and better treatment for Alzheimer's disease and CTE

アルツハイマー病、およびアスリート、退役軍人、繰り返しの脳外傷歴を有する者にみられる慢性外傷性脳症(CTE)に伴う破壊されたタンパク質を検出する、超高感度検査が開発された。この検査は、アルツハイマー病 Real-Time Quaking Induced Conversion (AD RT-QuIC) と呼ばれる。臨床現場において、孤発性Creutzfeldt-Jakob病やその他のプリオン病の診断に既に用いられているこの検査は、その迅速で正確な結果で注目されている。Acta Neuropathologica に掲載されたこの研究によると、この進歩がこれらの疾患の早期診断に繋がり、その発症機序に関する新たな研究を導く可能性がある。

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