DOL ASCO2001 学会速報


遺伝子治療
Gene Therapy

 造血幹細胞への薬剤耐性遺伝子導入療法の進歩:現状と将来への応用
 Progress in Stem-Cell Drug Resistance-Gene Therapy: Current and Future Applications
 
 造血前駆細胞へ薬剤耐性遺伝子を導入することにより骨髄抑制を軽減できれば、より大量の抗癌剤の使用が可能になると期待される。いくつかの研究では自家骨髄移植で用いるCD34陽性細胞に多剤耐性遺伝子(MDR-1)が導入されているが、研究者らは導入遺伝子を保持した前駆細胞の選別のみならず、遺伝子の導入とその発現効率の改善に努力を注いでいる。

 癌に対する遺伝子治療を用いたアプローチ
 Gene Therapy Approaches for the Management of Cancer
 
 臨床試験において、癌細胞で欠失している、あるいは機能を失っている癌抑制遺伝子を正常に回復させる試みが大きく発展している。従来このストラテジーを用いた臨床試験では癌抑制遺伝子p53の機能を回復させることに焦点があてられ、これらのうちほとんどの症例においてウイルスで導入されたp53の腫瘍細胞への組み込みとそれに伴う癌細胞のapoptosisの増加が証明されている。

 日本人癌患者におけるグルクロン酸転移酵素 (Uridine diphosphate glucuronosyltransferase, UGT) 1A7 の遺伝子多型と塩酸イリノテカンの毒性
 Genetic Polymorphisms of UDP-glucuronosyltransferase (UGT) 1A7 Gene and Irinotecan Toxicity in Japanese Cancer Patients
 
 UGT1A7遺伝子多型の解析は、塩酸イリノテカンによる重篤な副作用を予測するのに有用ではなかった。


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