DOL ACC 2001 学会速報


 
冠症候群
Coronary Artery Disease
 
 病態生理--炎症、プラーク破裂、血栓の役割
 Pathophysiology - Role of Inflammation, Plaque Disruption and Thrombosis
  近年、医学研究者達は、動脈硬化性プラーク形成やプラーク破裂により冠動脈内血栓や急性心筋虚血を発生する病態生理に関して多くの知識を身に付けた。本講演でDr. Shahは、無傷で安定な動脈硬化性プラークから主に炎症によりプラーク破裂や心筋梗塞に導く病態生理的な出来事の経過について述べた。
 
 骨粗しょう症の閉経後女性での血清脂質ならびに臨床的心血管系イベントに対するラロキシフェンの効果
 Effect of Raloxifene on Serum Lipids and Clinical Cardiovascular Events in Osteoporotic Postmenopausal Women
  ホルモン補充療法を受けている閉経後の女性では、冠動脈心疾患の早期のリスクが高まることが最近の大規模な臨床試験で報告されている。3年間のMultiple Outcomes of Raloxifene Evaluation (MORE)試験の結果からは、ラロキシフェンを投与しても、心血管系有害事象のリスクを早期に増加させもせず、全体として低下させもしないことが示されている。
 
 安定狭心症患者における血管新生遺伝子療法(AGENT)試験
 Angiogenic Gene Therapy (AGENT) Trial in Patients with Stable Angina Pectoris
  これまでに動物モデルを用いて行われた虚血性心疾患に関する研究で、血管新生をうまく促進させれば局所の血流と心室機能が改善することが示されている。本研究では線維芽細胞成長因子4(FGF-4)を安定労作性狭心症患者の冠動脈内に単回投与する治療法が忍容性よく、安全で、プラセボ投与群に比して有効な抗虚血効果をもたらすことが示された。



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