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進行非小細胞肺がんの治療の進歩
(Abstract #LBA7514) |
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肝細胞がんの治療の進歩(Abstract
#LBA1) |
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大腸がんの肝転移再発(Abstract
#LBA5) |
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放射線療法と脳転移(Abstract
#4) |
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Cetuximabと転移性大腸がん(Abstract
#4000) |
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放射線療法による乳がん再発軽減(Abstract
#LBA518) |
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シスプラチンとゲムシタビンにbevacizumabを追加投与することにより進行非小細胞肺がん患者の無増悪生存期間が延長する [2007-06-12]
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Addition
of bevacizumab to cisplatin and gemcitabine prolongs progression-free survival
of patients with advanced non-small cell lung cancer |
シスプラチンとゲムシタビンにbevacizumabを追加投与することにより進行非小細胞肺がん患者の無増悪生存期間が延長するとのphase IIIスタディの結果がAmerican
Society of Clinical Oncology学会で発表された。このヨーロッパのトライアルでは患者1,043人をbevacizumab 7.5mg/kgとシスプラチン/ゲムシタビン併用群、bevacizumab15mg/kgとシスプラチン/ゲムシタビン併用群、またはシスプラチン/ゲムシタビン併用群に無作為に割り付けた。Bevacizumabとの併用療法は最高6サイクル施行され、その後患者らはbevacizumabのみを腫瘍の進行が認められるまで投与された。Bevacizumab投与により腫瘍縮小効果が上昇し(低用量bevacizumab群で34%、高用量bevacizumab群で30%、コントロール群で20%)、奏効期間もさらに長く認められた(両用量bevacizumab群で6.1ヵ月、コントロール群で4.7ヵ月)。副作用発現率は両用量bevacizumab群でわずかに高いだけであった。 |
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経口sorafenibはプラセボと比較し進行肝細胞がん患者の生存期間を有意に延長させる [2007-06-12]
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Oral sorafenib
significantly prolongs survival in patients with advanced hepatocellular carcinoma
compared with placebo |
経口標的治療薬sorafenibはプラセボと比較し進行肝細胞がん患者の生存期間を有意に延長させる、とのphase IIIトライアルの結果がAmerican
Society of Clinical Oncology学会で発表された。SHARPトライアルにおいて研究者らは、未治療の肝がん患者602人を、sorafenib
400mgを1日2回またはプラセボを6ヵ月間投与する群に無作為に割り付け、全生存期間および病勢進行までの期間を調査した。その結果、sorafenib群患者の生存期間中央値は10.7ヵ月であり、プラセボ群の7.9ヵ月と比較し44%長かった。病勢進行までの期間もsorafenib群において長かった(5.5ヵ月対2.8ヵ月)。この実薬投与による利益の度合いが非常に大きかったため、このトライアルは早期に終了となった。副作用発現率は両群間で差はなかった(sorafenib群
52%、プラセボ群 54%)。 |
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肝転移巣切除術前後の化学療法により大腸がん患者の転移再発リスクが有意に減少する [2007-06-12]
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Chemotherapy given before and
after resection of liver metastases significantly reduces risk of recurrent metastases
in patients with colorectal cancer |
肝転移巣切除術前後の化学療法により大腸がん患者の転移再発リスクが有意に減少する、とのphase IIIトライアルの結果がAmerican Society
of Clinical Oncology学会で発表された。研究者らは、手術適応と考えられる患者182人を術前にFOLFOX4併用療法(5-フルオロウラシル、ロイコボリン、オキサリプラチン)6サイクルおよび術後にさらに6サイクル受ける群に無作為に割り分けた。対照群患者182人は手術のみの群に割り付けられた。化学療法群患者の151人およびコントロール群患者の152人に手術が施行された。3.9年の追跡期間中央値で、化学療法群患者の42.4%には再発の所見がなかったのに対し、コントロール群で再発の所見のなかった者はわずか33.2%であった。 |
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予防的頭蓋照射は進行小細胞肺がんに対する化学療法が奏効する患者の脳転移リスクを軽減する [2007-06-12]
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Preventive
cranial irradiation therapy reduces risk for brain metastases in patients who
respond to chemotherapy for advanced-stage small cell lung cancer |
予防的頭蓋照射は進行小細胞肺がんに対する化学療法が奏効する患者の脳転移リスクを軽減する、とAmerican Society of Clinical
Oncology学会で発表された。研究者らは、化学療法が奏効し腫瘍縮小効果が認められた後に頭蓋照射を受けた患者143人と、条件が同等で放射線療法を受けなかった患者143人の予後を比較した。放射線療法は、脳転移治療と同じ線量で毎日、1〜2週間施行された。1年後、症候性脳転移発症率は放射線照射群においてコントロール群よりも有意に低かった(14.6%対40.4%)。さらに、放射線治療群患者のうち27%が1年後に生存していたのに対しコントロール群患者のその割合は13.3%であった。 |
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標準的なファーストラインの化学療法にcetuximabを追加することにより転移性大腸がんのさらなる転移のリスク増加が軽減される [2007-06-12]
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Addition of
cetuximab to standard first-line chemotherapy reduces the risk for growth or further
metastasis of metastatic colorectal cancer |
標準的なファーストラインの化学療法にcetuximabを追加することにより転移性大腸がんのさらなる転移のリスク増加が軽減される、とのphase IIIスタディの結果がAmerican
Society of Clinical Oncology学会で発表された。CRYSTALトライアルでは1,198人の患者をcetuximabとFOLFIRI化学療法(5-フルオロウラシル、ロイコボリン、イリノテカン)の併用またはFOLFIRI化学療法のみの群に無作為に割り付けた。その結果、無増悪生存期間はcetuximab併用群(8.9ヵ月)において化学療法のみの群(8ヵ月)よりも有意に長く、リスク低下率は15%であった。治療が奏効した患者は、cetuximabと化学療法併用群(46.9%)において化学療法単独群(38.7%)よりも有意に多かった。完全切除術を施行された患者数はcetuximab併用群において化学療法単独群よりも3倍多かった。さらに、肝転移を有する患者においてはcetuximab併用群(10%)において化学療法群(4.5%)の倍以上の患者が完全切除術を施行された。 |
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低頻度だが高線量の放射線療法は従来の方法と比較し乳がん再発予防には同等の効果を有するようである [2007-06-12]
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Radiation
regimen with fewer but larger fractions appears to be as effective as the conventional
regimen in reducing risk for recurrence of early breast cancer |
低頻度だが高線量の放射線療法は従来の25回照射方法と比較し早期乳がん再発予防には同等の効果を有するようである、とのphase IIIスタディの結果がAmerican
Society of Clinical Oncology学会で発表された。STARTトライアルは同時に施行された2つのスタディからなっている:ST-Aスタディでは手術を施行された女性2,236人が50Gy/25回/5週受ける方法あるいは39または41.6Gy/13回/5週受ける方法のいずれかに無作為に割り付けられた。ST-Bスタディでは2,215人の患者が50Gy/25回/5週または40Gy/15回/3週のいずれかを受けた。追跡期間中央値5.1年(ST-A)または6.0年(ST-B)後の局所再発率はいずれの群においても非常に低かった。ST-Aにおける推定5年再発率は50Gy照射群で3.6%、41Gy群で3.5%であった。ST-Bにおける局所再発率は50Gy群で3.3%、40Gy群で2.2%であった。
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