デイホスピタルと外来クリニックで治療中の、全員がICD-10で精神分裂病と診断された60人の分裂病患者で評価された。両グループは年齢のマッチングを行なったが外来のみの患者に比べ、デイホスピタルで治療されている患者のほうがより重症であった。フランス版ランカシャーQOLプロフィールは以下の尺度と比較された:全般評価尺度(Global Assessment Scale)、臨床全般印象尺度(Clinical Global Impression Scale)、陽性陰性症状評価尺度(Positive and Negative Syndrome Scale)と日常態度調査(Daily Attitude Inventory)。
結果は、主観的および客観的なQOLに関しては2群間に差があった。デイホスピタルで治療されている患者に比べ、外来クリニックのみの患者は仕事、生活や全体にわたるwell beingに満足していた。症候学のレベルと患者の満足度との間には相関がみられた。これは生活状態、社会および家族関係、健康やwell beingの領域において明らかであった。主観的なQOLと客観的なQOLとの間には相関はみられなかった。
臨床全般印象尺度(Clinical Global Impression Scale)と陽性陰性症状評価尺度(Positive and Negative Syndrome Scale)による全般的な症候学のレベルの評価と比較し、フランス版ランカシャーQOLプロフィールは地域特異的に全般的なQOLを正確に測ることができ、精神分裂病患者のQOLを評価するために使用され得ることを示した。